ちょっと一言
動画の解説にはこんな風にありました。
日本の実践催眠術の第一人者、吉田かずおは、催眠歴半世紀以上。手で軽く触れるだけで、頭痛や肩凝りなどの痛みを消してしまうメスメリズムを実践できる、日本で非常に数少ない催眠術師です。
深化法を用いて、深い催眠状態に入れると、記憶もコントロールすることができますが、その技術を駆使して、眠っている記憶を呼び覚ますことで各種の調査や捜査などへの協力も要請されています。もちろん、忘れられないトラウマのような記憶を思い起こさないようにすることもできます。
催眠術の使い方はいろいろですからねぇ。私のように心と体のバランスのメンテナンスのために使う人もいれば、ナンパや快楽のために追及するもあり、そして、心の深いくさびを取り払うためもあれば、楔を打ち込むもあり。。。道具は使い方次第。あなたは何に使いますか?
メモっておきたいテクニックです。
今回の動画は、実は前回の二つの動画のテクニックを実践的に使った場合を見せる動画だったようで、一連の誘導から深化に掛けてのプロセスを見せてくれます。テロップ的にはいくつかテクニックとして絞り込んでいますが、それ以外にも着目すべきところがあるので解説しますね。
言葉の使い方
自身による動画の説明で「いい気持だぁ」というふんわりとした言葉を使うと言っていますが、覚えておきたいのはそこだけではないです。確かにその言葉で暗示の念押しをしているので大事なのですが、その前に、例えばゆらしでダウントランス状態を深化させる流れで
「体を揺らす」と「頭の中がぼーっと白くなって考えられなくなり」、
そして「体を揺らす手をどけて」も「体は揺れ続ける」ので「もっとリラックスしていきます」
そして「リラックスする」と「私の声が気持ちよく聞こえる」
だから、「いい気持ちだぁ」と。
ん?よく考えてみると、前後に因果関係が全くないんですよね。ないけれどもあるように言うとそれが前提のように取り扱われるのでそうなってしまう暗示になる。これを格好良く言うならば、ミルトンモデルにおける「因果関係」です。ミルトンモデルについての解説は拙著 NLPを勉強しよう にありますので、ぜひご覧ください。
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