ちょっと一言
動画の解説
相川葵さんの動画で、緊張弛緩法を説明していたのでご紹介します。彼女は自己催眠のやり方として紹介してますが、むしろリラックスの方法や、催眠術を掛けたい人の覚えるべきテクニックとしてご紹介したいと思います。
メモっておきたいテクニックです。
今回の動画では、催眠誘導の時に使う「緊張弛緩法」について説明しています。それ自体は催眠術特有の言葉でも手法でもなく、もともとはアメリカの神経生理学者である、ジェイコブソン博士によって創案された“斬新的リラクセーション”がもとになっています。自律神経系の働きによって起きた緊張は、意識的にとろうとしてなかなかもとれるものではありませんが、この方法は意識的に緊張をとる方法として工夫されているものです。
どういうことかというと、普通に緊張している人に「リラックスしましょう!」と言ってすぐに意識して緊張がほぐれるでしょうか。多分無理だと思います。自然に無意識のうちに体に力が入っているので、意識してもなかなか脱力するのは難しいでしょう。そこで、
- 一度ぎゅっと力を入れてください。思いっきり筋肉に力を入れてください。
- その状態を 8秒保ってくださいね。
- 保ちましたね。ではスーッと力を緩めてくださいね。10秒だけでいいですよ
とすると、どうでしょう。先ほどまでなんだか力の入っていたところが先ほどより緩んでいませんか?
これを使うことで、熟睡が出来るようになった、などリラクゼーションという側面で効果が高いのです。リラックス出来る、ということは、気持ちに余裕ができるわけですので、相川葵さんのアプローチとしては、心と体のリラックスした状態で自己暗示をかけていきましょうね、という意図があるのだと思います。
で、実際に催眠術の中でどう使うの?
私のようなリラクゼーションの中に催眠術を取り込んでいる人のお客様や、催眠術を使って普段の自分から解放されたい、という人にとって、心の緊張は体の緊張に現れてきます。ですので、体の緊張のほぐれが心の緊張のほぐれにつながることでその後の施術までのプロセスで良い関係性が作り上げられますし、また、これも被験性テストの亜流のようなもので、術師が言った言葉が現実に起こることで徐々に暗示にかかり易くなる、という裏側のメリットもあったりします。はい、術師は常にカタレプシーを起こしたいがためだけに手を力強く握らせるわけではないんですね。
いずれにせよ、自分自身がちょっとした時にリラックスしたい、という場合にも当然使えますので、覚えていて損はないテクニックですよ。
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